ごあいさつ
日本薬物動態学会 第24回年会
年会長 乾 賢 一
(京都大学医学部附属病院 教授・薬剤部長) |
|
この度、日本薬物動態学会第24回年会を平成21年11月27日(金)- 29日(日)に京都市、国立京都国際会館において開催させていただくこととなり、誠に光栄に存じる次第です。
第24回年会では「薬物動態学が織りなす創薬と薬物治療」を年会テーマとしました。薬物動態学は、創薬・医療現場の何れにおきましても必須の学問分野であり、応用技術であると認識されています。また、薬物代謝酵素や薬物トランスポータをはじめ薬物動態因子の発見など、我が国の世界に誇るべき研究成果についても広く知られています。最近ではこれらの遺伝子情報が、創薬スクリーニングや個別化薬物治療における有用な指標になりつつあります。これらの目覚ましい発展を背景に、本年会においては薬物動態学を中心に見据えた創薬並びに薬物治療に関する最新の知見を発表・議論する場として、会員の皆様方に活用いただけるよう現在鋭意準備を進めているところです。また、本学会の社会的役割を一般の方々にも広く理解していただくために、年会前日の11月26日(木)午後1時半より市民公開講演会「くすりと上手につきあうために」をメルパルク京都(JR京都駅前)にて開催いたします。
薬物動態学は日本が世界をリードする学問分野の一つであり、年会はその専門家集団と次世代を担う若手研究者が集う学術集会であります。グローバル化を目指す本学会は、年会において我が国のみならずAsia-Pacific地域を中心に広く諸外国の研究者が集まり、新しい研究成果並びにその動向について議論を深める場を目指して着実に進展してきました。すなわち、第19回年会(2004年金沢)での要旨集の英語化を皮切りに、その後の年会において英語による口頭発表数の増加、Asia Pacific ISSXとの国際合同シンポジウム開催など、本学会の国際化を進めてきました。このような流れの中で、本年会におきましては、口頭発表を原則英語にて行う予定です。今後国際社会で活躍するためにも積極的に英語を取り入れ、日本国内発の先進的な研究成果を迅速に世界に向けて情報発信するとともに、外国人研究者、特にAsia-Pacific地域の研究者の年会参加を促したいと考えています。
11月末の京都は紅葉も深まり、多くの観光名所が皆様をお待ちしております。第24回年会に多数ご出席いただき、最新の研究成果を基にした熱い議論を通して日本薬物動態学会の更なる発展に向けて、皆様のご協力をお願い申し上げる次第です。 |