2016年5月
DMPK誌テーマ号に関するお知らせ
DMPK誌は2008年発刊の23巻1号よりテーマ号(Theme Issue)を設け、薬物動態に関する特定のテーマに関連した総説や論文を掲載し、学術誌としての注目度や誌質およびインパクトファクターの向上に大きく貢献してきました。来る2017年(第32巻第1号)においては、「Prediction of the Potential Risk of Idiosyncratic Drug Toxicity」をテーマとしております。
特異体質毒性の前臨床リスク予測が困難な理由として、複数要因が発症に関わることと、各要因の種差・個人差が大きいことなどが挙げられます。テーマ号では、これら要因のうち特に代謝活性化、HLAと薬物の相互作用をそれぞれ取り上げました。また、薬物性肝障害のin vitroリスク評価においては用いる細胞ツールも非常に重要と考えられます。これに関しては特に今後の実用化が期待されるiPS細胞の話題を取り上げました。最終的な臨床における特異体質毒性リスクの予測には、前臨床段階で得られる各種評価系データを統合して解釈する必要があります。そのための有用なツールの一つとして最近注目を集めているDILIsymについてもテーマ号の中で紹介いただきます。
日本薬物動態学会会員の皆様におかれましても、関連する内容の論文を投稿される場合には、是非、本誌のこのテーマ号に合わせてご投稿いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
本年8月末までにご投稿いただければ、テーマ号掲載の対象となりますので、何卒ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。
DMPK活性化委員会
伊藤晃成 小林カオル(千葉大学)
委員長 中島美紀(金沢大学)