Newsletter Volume 32, Number 1, 2017

Newsletter Volume 32, Number 1, 2017

はじめに

 2017年もあっという間に二月が過ぎようとしています.本年も充実したニュースレター編集に努めてまいりますのでご愛読をよろしくお願い申し上げます.

 さて,今号は,本学会各賞受賞者からのお言葉を頂きました.学会賞(太田 茂先生),創薬貢献・北川賞(泉 高司先生),奨励賞(久保義行先生,藤原亮一先生),創薬貢献・奨励賞(西牟田春香先生,山口幸治先生),功労賞(吉村義信先生),ベストポスター賞(香月康宏先生,中野正隆先生,薄田健史先生,大庭悠里先生,稲垣 舞先生,三宅健之先生),DMPK賞(寺島 潤先生)の各先生です.いずれもこれまでの並々ならぬご尽力あってのことと思います.心よりお慶び申し上げます.

 続く「Researcher Spotlight」は三宅正晃先生より頂きました.編集側がコメントするより,ぜひご一読のほど,お願いします.「企業で活きる薬物動態の基礎講座」は今号より3回シリーズとなります.第一三共株式会社 中山慎太郎先生より「創薬における“薬物動態あるある”−良好なcommunicationを目指して−」を頂きました.開発候補化合物の動態特性を考慮して社内の異なる部署が協力し合って至適化する方法を明快に解説頂いております.アドメサークルは,今号より3回シリーズで,岩手医科大学薬学部薬物代謝動態学講座の研究紹介を小澤正吾先生をはじめとする教員の先生方より頂きます.

 続きまして,「DMPK 32(1)に掲載された各論文の著者から読者へのメッセージ」がございますのでご活用いただければ,と思います.

 さて,一つ残念なお知らせがあります.「ガイドライン最新情報とトピックス」の記事を長年にわたって書いて下さった秦 武久先生,前号で44連載目となっていましたが,諸事情により,今号から中止となりました.

 今年も読者の皆さまに有益となる情報をお届けできるよう取り組んでまいります.引き続きニュースレターのご愛読をよろしくお願い申し上げます.

特集記事のご紹介

Researcher Spotlight

 このコーナーでは,大学,企業,医療機関等で精力的に活躍されている先生方に登場いただき,御自身の研究・仕事への想い,教育・人材育成の考え方,将来展望や学会への期待などを述べていただきます.「Spotlight」を浴びながらの自由闊達な自論展開にどうぞご期待下さい.

アドメサークル 日本の薬物動態研究組織

 「アドメサークル 日本の薬物動態研究組織」は,企業または教育・研究・医療機関において動態関連の組織の立ち上げに関与した先生,あるいは主導的な立場でご活躍された先生方にご寄稿いただき,薬物動態学会として,そのご経験を共有することを趣旨とした記事を連載しております.単なる研究概要の紹介にとどまらず,研究に至った経緯や,その達成のためのエッセンスをご執筆いただいております.本記事が,会員の皆様にとって研究遂行のためのヒントとなれば幸いです.

企業で活きる薬物動態の基礎講座

 このコーナーは日本薬物動態学会第31回年会にて好評を得た学会活性化委員会DIS「企業で活きる薬物動態の基礎講座」のセッションでご発表いただいた中山慎太郎先生に誌上にてその内容を再構成していただいたものです.特に創薬現場での薬物動態研究で必要な知識や技術を分かりやすく解説する講座として設けました.基礎的な内容であればあるほど,なかなか人には聞きにくいものであり,本で調べても記載していないことも多々あります.企業研究者だけでなく,これから企業での薬物動態研究を目指す学生にとっても貴重な情報になると思われます.ご期待ください.