Newsletter Volume 35, Number 1, 2020

Newsletter Volume 35, Number 1, 2020

はじめに

 遅ればせながら,明けましておめでとうございます.私事で恐縮ですが,先日,留学先のボスであったJames R. Halpert先生より,先生の著書を紹介いただきました.Journal of Biological ChemistryのReflectionsとして採択された“So many roads traveled: A career in science and administration (https://www.jbc.org/content/295/3/822.short)”には,Halpert先生が40年以上にわたり従事してきたP450の構造‐活性相関研究を振り返りながら,研究者への21個のメッセージが綴られています.L1) Know the difference between persistence and stubbornness.から始まり,L21) If you move for an opportunity, try to pick a place where you want to be after the opportunity dries up, because it inevitably will.で終わるメッセージは,留学中に先生と交わした何気ない会話を思い出すきっかけになり,懐かしく,また心に響くものでした.また,1981年に東京で開催された第5回MDOシンポジウムの写真も掲載されています.是非,ご興味がありましたら,閲覧いただければ幸いです.

 さて,昨年12月に開催された第38回年会から齋藤嘉朗会長,山下富義副会長をはじめとする第16期役員が就任いたしました.第6期ニュースレター委員会が新たに発足し,第5期メンバー8名に加え,大西秀一(塩野義製薬株式会社),竹内健二(大塚製薬株式会社),立川正憲(徳島大学),廣田 豪(九州大学),松永憲和(小野薬品工業株式会社)が新たに参画いたします.これまでと同様,またこれまで以上に,会員の皆様に有用な情報発信に努めてまいりますので,ご愛読をどうぞよろしくお願い申し上げます.また,ニュースレター配信記事は,皆様からのご寄稿により成り立っております.執筆のご協力を何卒よろしくお願いいたします.(K.M.)

 

特集記事のご紹介

トピックス

 新規発見や手法の開発など学問の発展に伴い,医薬品等の研究開発から市販後の評価項目やその手法は絶えず進化しています.それに呼応して,日米欧の規制当局およびICH等からの規制情報も随時更新されています.ここでは,医薬品開発に用いる最新の技術・知見,医薬品審査の規制情報及びそれらに関連する情報のトピックスを紹介していきます.本記事を通じて,会員各位の業務に有効にお役立ていただければ幸いです.

学会 道しるべ

 「学会 道しるべ」では,薬物動態という枠組みにとらわれず,日本薬物動態学会の会員にとって役に立つと思われる学術集会を取り上げ,それらの予告または集会の内容や雰囲気などを報告していただくことを目的としています.薬物動態研究者は,産学のいずれにおいても,単なる薬物の動態の枠組みを超えて,薬効評価や病態解析など多方面において活躍されていることと思います.そのような状況の中で,会員諸氏にとって役に立つような学術集会を紹介できるコーナーを目指しています.会員のみなさまから興味のある学術集会についての情報をお知らせいただければ,このコーナーで取り上げるつもりですので,ぜひお寄せください.