ニュースレター新編集委員より日本薬物動態学会のさらなる発展を願って
山崎浩史 (昭和薬大)
DMPKニュースレター編集委員
- 小澤正吾(国立衛研)
- 加藤基浩(中外製薬)
- 三浦慎一(三共)
- 山崎浩史(昭和薬大、委員長)
この度、日本薬物動態学会誌DMPKのニュースレター編集委員会を玉井初代委員長から引き継ぎました。初代委員会の4人の先生方は、動態学会誌が英文化された2002年からこの3年半もの間、日本語での記事の編集に係わってこられました。今回から担当する第2代編集委員は、小澤正吾(国立衛研)、加藤基浩(中外製薬)、三浦慎一(三共)および山崎浩史(昭和薬大、委員長)が勤めます。至らぬ点が多いかとは存じますが、学会会員の皆様、どうぞよろしくお願いします。
新委員会発足の経緯を委員長から少しご紹介いたします。次期DMPK編集委員長に内定された千葉大学の千葉 寛先生より、山崎にニューレター委員長をやらないか、と打診がありました。山崎は、鎌滝前学会会長の研究室に所属しておりました関係から、PubMed収載と電子投稿という、2つのDMPK「特命小委員会」の活動をやっておりました。思いがけないご指名でしたので、その両方の仲間である小澤委員にまず相談し、結論はふたりでお受けしよう、ということになりました。ついで、次期委員会の構成を小澤委員と考えました。日本薬物動態学会の会員の約3分の2の方々は、企業等に所属されておられます。ニュースレターの内容も、学会会員の皆様のニーズに合わせるため、あと二人の企業所属の研究者を小澤、山崎がそれぞれひとりずつスカウトしよう、と決め、今回の4名の委員会の構成となりました。
編集方針を相談するため、大塚峯三学会事務局長や学会事務局の西澤展美さん、岸辺有希子さんにご同席いただき、早速編集委員会を開催いたしました。初代委員会の方針を引き継ぎながら、きめ細かく読者のニーズに応える企画を推進していくことが確認されました。継続性をもったレクチャーノートシリーズでは、toxicogenomics関連の連載が可能か、検討に入りました。また新企画として、「日本の薬物動態研究者(仮題)」と題して、薬物動態研究者の個人的ご意見を自由に述べていただき、そして次の著者を順次ご紹介いただく「輪」をどんどん広げる読み物を連載していくこととしました。さらに、日常の研究現場で役立つ「実験方法シリーズ(仮題)」も加藤委員、三浦委員を中心に企画中です。読者の皆様にも、企画や分担執筆のお願いが、編集委員に限らず各方面から届くと思います。お忙しい中恐縮ですが、日本薬物動態学会のさらなる発展を願って、是非ご協力いただけますよう、切にお願い申し上げます。
今年の大きなニュースの一つに、DMPK本誌の論文原稿の電子投稿システムがスタートします。DMPK投稿規定や方法が変更になります。それらの日本語での解説記事をニュースレターに掲載する計画もあります。また今後掲載の記事に対する読者の皆様からのレスポンス等は、積極的に記事として掲載していくことも、編集方針として確認されました。このご挨拶文を作成中に、理事会の先生方から、薬物動態試験推進委員会の精力的な活動報告を3部同時構成で掲載するニュースも飛び込んできました。有限責任中間法人「医薬品開発支援機構」設立の経緯や法人の目的、「早期臨床試験による医薬品開発促進に関する意見書」、および「医薬品開発におけるPK/PD試験推進の必要性」の大作です。
私達ニュースレターの新編集委員は、薬物動態研究に係わる日常から、生きた情報を発信していきたいと考えております。学会会員の皆様からのご意見、ご要望、ご批判、ならびにご協力をいただけますよう、よろしくお願いします。